2025.10.01

接客・販売で培ったホスピタリティを、支援にいかす。顧客の課題に真摯に向き合う中で感じるやりがいとは。

LITALICOジュニア パーソナルコース教室長

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前職でホテル業界に入り、接客も裏方もさまざまな業務を経験しながらホスピタリティを身につけた竹原さん。新卒時もLITALICOを受けていましたが、中途で再度受け直して入社。現在では三軒茶屋教室の教室長として活躍しています。 入社の経緯、支援で思い出に残っていることなどについて、お話を聞きました。

格差のある現実に悔しさを感じた

プロフィール
ホテル業界での勤務を経て、2021年9月LITALICO入社。三軒茶屋教室の指導員を経て、2024年6月から三軒茶屋教室の教室長を務めている。


ー LITALICOに入社するまでは何をしていましたか?

大学時代は所属していたNPOの活動の中で児童養護施設に訪問し、小学校低学年の女の子と継続的に関わっていました。その子は私にはじめて会ったときから人を傷つけてしまう「チクチク言葉」をよく使う子でした。生育環境からの影響があったようで、自己肯定感も低く、それが原因で自分で鎧をまとってしまい、他人に対しても攻撃的な態度になってしまっていたんです。2年ほどかけ、イベントを通して他者と積極的に関わったり、学習支援で一緒に時間を過ごすといったアプローチをしました。

その頃から私は生育環境によってお子さんの性格に影響がでてしまうような現実に悔しさを感じていて、もっとお子さまやご家族の支援がしたい、誰もが生きやすいように環境や社会にアプローチしたい、と思っていたんです。

社会貢献性が高く、社会課題の解決を目指す会社で働きたいと考え、2018年に大学を卒業したあとは、都内で「等身大の社会貢献」を掲げてブティックホテルを経営している会社に新卒で入社しました。

入社してからは、ショップ系の部門で接客をしたり、コンセプトに沿った商品の仕入れを担当したりと、様々な販売・接客に関する経験をしました。その後、サービス部に異動となり、婚礼や展示会などのイベントに現場担当として携わっていました。いろんな国の方と一期一会で出会う機会もあれば、常連のお客様と信頼関係を作る機会もあり、さまざまな方と関わることができました。

ーLITALICOに入社した経緯を教えてください。

実は、もともと学生時代にもLITALICOを知っていて、就職活動で選考を受けていましたが、当時は残念ながらご縁がありませんでした。

ホテルの仕事は好きでしたが、どちらかと言うと人生のポジティブな部分、プラスアルファの部分に携わるお仕事です。私としては、それよりも日常生活で困っている人たちにスポットを当てた仕事に転向したいと考え、LITALICOに再チャレンジしてみたいという気持ちになり、選考を受けたところ中途入社でご縁があり、2021年9月に入社しました。

LITALICO以外だと、就労支援の会社も転職先として検討していて、話を聞いて、相談にのって、一緒に解決策を見つけていくプロセスは現在の仕事と近しく、その点はブレずに転職活動ができたと思っています。

上司の支援への姿勢に刺激を受けた

ー お仕事で思い出に残っているエピソードを教えてください。

入社して1年ほど経った頃、当時の上司の悔し涙を流されている姿をお見かけしたことがあります。

当時は私と上司の2人で、コミュニケーションに課題のある未就学のお子さまを担当していて少しずつお子さんの成長も見られていたのですが、保護者さまの方針としては発達支援よりも進学や受験を優先されていました。私たちは、LITALICOジュニアで支援を継続することでお子さまの困りごとが改善するビジョンが見えていたので、支援計画のご提案を続けていたのですが、最終的にはLITALICOを卒業されてしまったんです。

お子さまや保護者さまの未来のためにもっとできたことがあったんじゃないか、と涙していた上司は本気で悔しかったんだと思います。これだけ本気で顧客の課題にぶつかっていける仕事はなかなかないと思いました。支援を継続できなかったのは私も残念でしたが、自分の仕事に対して改めて責任と誇りを感じる出来事でした。

ー どんな業務に楽しさや嬉しさを感じますか?

まず、ホテル業界で培ったホスピタリティが今の仕事に活かせるときは楽しいですね。
LITALICOの支援は、単に手法だけでなく、目の前の人のちょっとした発言や表情をキャッチし、信頼関係を築くことで成り立ちます。前職で培った観察力や、こちらの思いを噛み砕いて伝えるスキルは、まさにここで活きていると感じます。

初回の面談後、お子さまや保護者さまが「LITALICOだったら変われそう」「がんばれそう」と言っていただけることもあります。なかには「ここは僕の癒しの場所になりそうだ」と言っていたお子さまもいて、嬉しかったですね。

継続される方も、面談のときに「LITALICOでやったことを学校でも活かせた」とお話をされることもあります。LITALICOを信じてくれて、一歩踏み出してくれる瞬間に立ち会えるのが一番嬉しいです。

また、教室長としては、メンバーからの嬉しい報告を受けるのも楽しみです。「〇〇さんがこれをできるようになりました」「このプランがお客様に届きました」といった報告を聞くと、私も同じ温度感で喜びを分かち合えます。目標達成時にはハイタッチや拍手で喜び合う文化が三軒茶屋教室にはあり、私が思い描いていたチーム像が実現できていることが本当に嬉しいです。スタッフ同士の仲が良く、プライベートでも交流があるほど、楽しく働けています。

ー 今後の展望を教えてください。

LITALICOジュニアのパーソナルコースのノウハウやメソッドを全国的に広げていきたいです。私自身が地方出身ということもあり、経済的な面などでパーソナルコースを受けることが難しい場合があることを感じています。教室を増やしていく以外の方法でも、ノウハウを届けていく方法を見つけていけたらと思っています。

私自身も、人とちょっと違っていて、子どもの頃から生きづらいと感じているところがありました。自分の経験や思いを活かしながら、どんな人でも自分らしく生きていけるように、ヒントを得られる機会を届けていきたいです。

自分らしく生きていきたいと願うのは、働いている私たちも同じです。スタッフの働き方の選択肢が増え、私生活も仕事もあきらめずにいろんなキャリアを選べるよう、私がロールモデルになっていきたいです。

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