就労移行支援の利用経験を強みに変えて。利用者と伴走する就労支援員が描く“誰もが自分らしく働ける未来”
LITALICOワークス 就労支援員インタビュー

「就労を目指す側」から「寄り添う側」へ。18年の製造業を経て出会った就労移行支援
大林さん
18年間の製造業勤務の中で、体調不良による休職をきっかけに退職。2019年1月より就労移行支援を利用し、2020年4月に卒業。公的機関での勤務や就労継続支援A型事業所の職員を経験した後、2024年5月にLITALICOワークスに入社。現在は主に利用者さんの就職活動の支援を担当。
ー 就労移行支援に通うことになったきっかけは何だったのでしょうか?
製造業で働いていた頃、体調不良で休職した後に『大丈夫です』と無理をして復職し、休職と復職を繰り返した末に退職した経験をしました。その後、一人での就職活動に行き詰りを感じ、主治医の先生に相談したところ、就労移行支援の見学を勧められて利用するに至りました。
通所を始めてからは、毎日楽しく通っていた記憶しかありません(笑)。通所当時は自分自身がマニュアルがあると安心するタイプだったので、次に利用する方のためのマニュアルづくりや掲示物の作成などに積極的に取り組んでいました。
ー そこから、支援員を目指すようになった経緯を教えてください。
就労移行支援へ通っているときから、支援員の仕事に興味はありました。しかし当時は家庭の事情でタイミングが合わず、市役所の関連機関や就労継続支援A型事業所の職員として働くことになりました。
就労継続支援A型事業所で3年ほど勤務して支援の仕事を経験する中で、より一人ひとりに寄り添った支援を実践していきたいと考えるようになりました。具体的には、支援を行う中で「もっと利用者さんの選択肢を広げてあげたい」という想いが強くあったんです。
例えば、一般就労を目指せる可能性のある利用者さんがいらっしゃっても、日々の業務の中では個別の希望に合わせた様々な職種を知る機会や、外部の環境に触れる機会を十分に提供することが難しく、もどかしさを感じる場面がありました。限られた環境の中だけでなく、もっと世の中にある色々な職業や生き方の選択肢を知ってもらった上で、その人らしい就労のあり方を一緒に探していきたい――。
そうした経験を通じて、一人ひとりの可能性に本当の意味で寄り添える支援を目指したいと思うようになりました。そのタイミングで、LITALICOワークスの支援員の募集を知り、ここでなら、自分のこれまでの経験も活かしながら、一人ひとりに寄り添った支援ができると思い、入社を決めました。
不安だらけの再出発。チーム内での対話で自分らしい働き方を模索
ー LITALICOワークスで就労支援員として働くにあたって、不安はありませんでしたか?
正直、不安だらけでした。「ちゃんと続けていけるだろうか」「人間関係はうまく築けるだろうか」と毎日不安で、前職の有給消化中にジムで体を動かして気を落ち着かせようと過度な運動をした結果、肉離れを起こしたほどです(笑)。
私自身、「1日のスケジュールが分かっていると安心できる」「感情的な言動にストレスを強く感じやすい」といった特性があります。また、人に相談するのが苦手で仕事を抱え込んでしまう面もありました。
ー 入社後は、その不安をどのように解消していったのでしょうか?
LITALICOでは、障害のある方が入社する場合、入社前の面談を通してお互いの相互理解を深め、働く上での合理的配慮をすり合わせることが多いのですが、私は前職で支援の経験もあったため、そういった話し合いはしませんでした。
ただ、実際には入社後に戸惑うことも多かったため、自分で悩みを溜め込んでいるなと感じたタイミングで、私から上長に声をかけて時間を取ってもらうようにしていました。かしこまった面談という形ではなく、フランクに相談に乗ってもらいながら、仕事の進め方や悩みを一つひとつ解消していくことができました。
入社1年目は新しいツールやシステムを覚えるのに必死で、あっという間に時間が過ぎていきましたが、周りのスタッフが優しくサポートしてくれたおかげで、無理なく波に乗ることができました。
自分の経験を踏まえた、「正論」だけではないスモールステップの支援
現在、大林さんは利用者さんの就職活動の支援をメインで担当し、面接同行や面接練習、就職後の定着支援などをサポートしています。
ー 実際に支援をする中で、ご自身の過去の経験が活きていると感じる瞬間はありますか?
私は1年3ヶ月ほど就労移行支援を利用していたので、利用者さんに「この時期にはこういう準備をしておくと焦らないよ」といった体験に基づいたアドバイスができることが強みだと感じています。
また、自分自身が落ち込みやすい特性を持っているからこそ、体調不良や気分の波に悩む利用者さんの気持ちに深く共感できる場面があると実感しています。
ー 支援を行う中で感じる「難しさ」や、普段から意識している「心がけ」はありますか?
利用者さんの気持ちや現在感じている困り感と自分の経験が近しい場合があるからこそ、感情移入しすぎて引っ張られないよう「適切な線引き」を意識しています。休日はしっかり休み、自分自身の状態を振り返りながら、客観的な視点を持ち続けることを大切にしています。
また、支援の現場では、企業側が求める要件をそのまま伝えてしまうと、正論として利用者さんを追い詰めてしまうことがあります。そのため、前置きを丁寧に挟んだり、相手のペースを尊重しながら成長や変化を促す関わりを心がけています。
過去に、利用者さんに対して良かれと思って勤務時間を伸ばす提案をした際、その提案が本人にとって実はプレッシャーになっていたことを後日知ったことがありました。それ以来、常に「本人の意思や希望」を丁寧に見極め、すり合わせることを一番大切にしています。.png)
お互いをサポートし合える環境で、これからの目標と未来の仲間へ
ー 改めて、LITALICOワークスの職場環境についてどう感じていますか?
お互いにサポートし合いながら、強みを発揮し合える風土が根付いていると思います。
利用者さん向けに開催されるイベントでは、スタッフ個々の強みや趣味、前職の経験を活かしたオリジナルプログラムを作ることができます。「人を型にはめず、強みを活かす」というスタイルは、働くスタッフにとっても大きな魅力です。
ー 今後の目標や、チャレンジしたいことを教えてください。
今後も就職活動の支援を軸に専門性を高めつつ、利用者さんの選択肢を広げるため「実習先の新規開拓」にも力を入れていきたいです。過去に自分が就労移行支援のスタッフの方々に親身に助けていただいた恩を、今関わっている利用者さんへの支援やこれからの成果で返していきたいと思っています。
ー 最後に、LITALICOワークスでの仕事に関心を持っている方へメッセージをお願いします!
この仕事は、自分に特性があり支援を利用した経験があるからこそ、利用者さんに感情移入しすぎてしまうことや、時には利用者さんに対して言いづらいことをどう伝えれば良いか悩むといった難しい場面もあります。しかし、「目の前の人の役に立ちたい」「相手のために自分にできることを考えて関わっていきたい」という思いがある方には、とても向いている仕事だと思います。。担当していた利用者さんの就職が決まったり、頼もしく成長された姿を見られたときの喜びは、何物にも代えがたいです。私のように「過去に支援を受けた経験」がある方も、ぜひ自信を持ってチャレンジしてほしいと思います。


