2025.09.25

地域に「働く」選択肢を増やす。チーム支援で自分の強みをいかせる、LITALICOのサビ管だからできること。

LITALICOワークス サービス管理者インタビュー

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今回のインタビューは、LITALICOワークス https://works.litalico.jp/ (以下、ワークス)のサービス管理責任者として活躍する荒川さんです。社会福祉法人での就業経験がある荒川さんから、入社の経緯や現場での取り組みについて詳しくお話を伺いました。

ASDの支援をもっと深く学びたい。その先にあったLITALICO。

プロフィール
荒川さん
心理学科出身。自閉スペクトラム症(以下ASD)の支援に特化した社会福祉法人で4年間就業後、中途採用でLITALICOワークスに入社。現在はサービス管理責任者を務めている。



ー 障害者支援の分野に興味を持ったきっかけを教えてください。

新卒で入社したのは、ASDの支援に特化した社会福祉法人でした。グループホームで4年間、専任の支援員として働き、ASDの専門的支援を学びました。

もともと、保健室の先生になりたいという夢があり、心理学を学びながらその道を目指せる大学に進学しました。そこは「福祉」にも力を入れている大学で、在学中は障害者支援のボランティアやアルバイトを経験する機会が多くありました。その活動を通して「この仕事をこれからも続けていきたい」と強く思うようになりました。

就職を考えたときに、最初に浮かんだのは、一番やりがいを感じていた「就労支援」の仕事でした。しかし一方で、利用者さんたちの困りごとの根底にはASDの認知特性が大きく関わっており、それを理解するためにはより専門的な知識が必要だとも感じていました。そこで出会ったのが、TEACCHプログラムをはじめとする専門的なASD支援で知られる前職の法人です。

就労支援からは一旦離れることになりましたが、ここでASD支援を深く学ぶことで、表面的な言葉や行動にとらわれず、認知特性に基づいて利用者さんを理解するという視点を身につけることができたと感じます。

ー LITALICOとの出会いのきっかけは?

前職のグループホームでは、夜勤の仕事が多かったので日中の空き時間を使って、資格の勉強をしたり、自閉症支援の本を読み漁っていました。そうするうちに、発達ナビのメルマガを購読するようになり、LITALICOの存在を意識するようになりました。

気づいたら、LITALICOのホームページを見る回数が増えていき、最初は「勉強させてもらっている」という感覚だったのですが、社員インタビューを読むうちに共感の気持ちが強まり、自分も仲間として同じビジョンを目指したいと思うようになり、応募を決意しました。

本社での一次面接後、さらに二回の面接があったのですが、どの人も本当に楽しそうにLITALICOのことを話してくれていました。

ー 入社してから、「就労支援」の仕事をはじめてどのように感じましたか?

「人の心が動き、変化がみられる瞬間」に立ち会うことができた経験は今でも印象に残っています。就労支援は、利用者さんの内面と深く向き合うことが多い事業です。

たとえばご自身が内面を振り返られて、「本当の気持ちはこうだったんだな」と気づき、表情が明るくなる瞬間や、今までできなかったことができるようになる瞬間を目の当たりにするたびに、「人ってこんなに変わるんだな」と感動しています。入社して以降、この仕事なら一生続けていきたい、と思えるほどに素敵な経験をたくさん積ませていただいています。

「就労支援はコンサルティング」。オーダーメイドの支援プランを考える。

ーサービス管理責任者をはじめ、これまで携わった業務について教えてください。

私は現在、サビ管として、就労移行支援事業所の支援計画作成や、スタッフの育成にも関わっています。入社後は、就労支援員として、利用者さんの「準備」「実習」「就職活動」といった各ステージの支援を担当してきました。

前職のグループホームでの支援は、重度のASDの方の支援ということもあり、一度失敗をしてしまうとその後の軌道修正が難しい方も少なくありませんでした。そのため、支援方針としては「いかに失敗を防ぐか」「確実に成功体験をつんでいただけるような環境がつくれるか」ということに重きを置いて、手順書を作成したりなどして、構造化された安心できる環境を整えるという視点が強かったんです。

一方、就労移行支援は利用期限があるので、「いつか利用者さんは私たちから離れる」という前提があります。だからこそ、私たちは「訓練という安全な環境で試行錯誤する」というプロセスを重視しています。訓練の段階で、うまくいかない経験から乗り越える方法を学び、利用者さんが仕事を始めてから何かあったとき、自分で解決できる力を身につけられるように支援することも大切な観点だと考えています。

就労支援は、単に就職をサポートするだけでなく、「その人にとって何が一番良いのか」を一緒に考え、その人にとってよりよい選択肢を提示するコンサルティングのような要素が強いと思っています。例えば、就労経験が少ない方には、働くことのイメージを掴んでもらうために「まずは実習に行ってみましょうか」と提案したり。もちろん最終的に決断をするのはご本人ですが、一人ひとりの特性や目標に合わせて、オーダーメイドの支援プランをご本人と一緒に考えていくのがこの仕事の醍醐味です。

チームで挑む「最適解」。自分らしいサビ管像の追求

ーサービス管理責任者(サビ管)の魅力ややりがいは?

サビ管としてやりがいを感じるのは、ケース会議で支援計画を検討するときです。支援計画は利用者さんと私たちにとっての「工程表」であり、「ガイド」です。お互いの認識がズレてしまうと、同じゴールにはたどり着けません。だからこそケース会議では、「何を目標にするか」「具体的にどんな取り組みをするのか」「それをどんな言葉で表現するか」をチームで丁寧に議論しています。

同じ内容であっても、言葉の選び方ひとつで受け止め方は変わります。心に火が付くような表現もあれば、理解がぐっと深まる言い回しもある。利用者さんが一目で「これが必要だ、やってみよう」と思えるような計画につくり上げていく。このプロセスにとてもやりがいを感じています。

また、ご家族や関係機関の方もチームの大事な一員です。面談に同席していただいたりして、一緒にご本人の支援について考える場を設けることも大事にしています。そうした場で、ご本人がみんなから「すごく成長したね」「がんばっているね」とほめられて嬉しそうしている姿を見ると、胸が熱くなります。その人の成長や課題感をチームみんなで同じ温度感で共有し、次の課題についてそれぞれの役割を担っていく。その人を大事に思う気持ちがチーム全員にあるからこそ、同じ共通認識が持てると本当に心強く、総力戦でよい支援ができると思っています。

ー ご自身がお仕事の中で大切にされていることはありますか?

LITALICOに入社して感じるのは、「自分らしいサビ管像を見つけられたこと」です。サビ管はリーダーシップが求められる立場ではありますが、正直私は人前に立つことが苦手ではあるんです。

一方で、私は「人とのつながりを大事にすること」が強みだとチームや周りの人に褒めてもらったことで、その強みを活かすことができています。よりよいチーム作りのために動き、地域連携を密にするのが私のサビ管としてのあり方かなと捉えられるようになりました。サビ管だからこうなるべき、こうするべき、という固定概念がなく、自分らしいサビ管像を築いていけるのが、LITALICOならではの魅力だと感じています。

地域に「働く」という選択肢を増やす。未来への展望

ーLITALICOの魅力はどんなところだと思いますか?

LITALICOは、人生でなかなか出会えないくらいの素敵な人、尊敬できる人に囲まれながらお仕事ができる場所です。緊張しながら初めて接する社員の方に連絡しても、優しく返してくれたり、チームメンバーが、「そこを考えすぎてしまうと、荒川さんの気持ちが辛くなってしまうんじゃない?」といった形で、私の内面の課題にも真摯に向き合ってくれたり。年数を重ねるたびに会社に大好きな人がどんどん増えていく感じで、日々のやりとりが自分の学びややりがいにつながっています。一人で悩みを抱え込む感覚がないのは、ありがたいですね。

またLITALICOには、Harvest(ハーベスト)というワークスのために自社で独自開発したシステムがあります。書類作業がデジタル化され、日報もシステム上で管理できるので、業務が効率化され、支援に集中できるのは大きなメリットです。プログラムテキストが用意されているのも助かります。他の就労移行支援事業所では、一から作っているところも多いと聞きますので、「一定の質を担保する」という点は、自社の強みだと感じています。日々新しいシステムや魅力的なプログラムがリリースされていくのもワクワクします。




ー今後の展望や入社を検討されている方に向けたメッセージをお願いします。

私の今後の目標は、就労移行支援を通じて、地域の中に「働く」という選択肢を増やしていくことです。今は精神科病棟の多い地域なので、病院からの紹介でご利用につながる方も多く、ずっと入院されていた方や、長らく社会経験がない方もたくさんいます。そういう方々が、自信を持って自分らしく働けるような支援を続けていきたいと思っています。
この仕事は、「誰かの人生の転機に立ち会える」という、非常に責任が重く、同時に大きな喜びを感じられる仕事です。もし、今、「誰かの役に立ちたい」「社会に貢献したい」と考えている方がいたら、LITALICOはきっと、その思いを実現できる場所になるはずです。

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