ビジネスの力で社会を変える。新卒5年目にセンター長になった私が感じた、「チーム支援」の大切さとは。
LITALICOワークス センター長インタビュー

社会課題×ビジネスでの解決に興味があった学生時代
プロフィール
神谷さん
2017年新卒入社。ジョブコーチとしてLITALICOワークスに配属され3つの拠点を経験した後、2022年10月からセンター長を務める。
ー 学生時代はどんなことに打ち込んでいましたか?
大学では社会心理学を専攻していました。もともと現場でのフィールドワークが中心の学部だったので、地域活性化の現場に入って人々がどんな取り組みをしているのかを観察し、記録する活動をしていました。
また、個別指導塾でのアルバイトにも力を入れていました。生徒一人ひとりと向き合い、個々のペースに合わせてサポートすることに面白さを感じていました。こうした経験は、今の仕事にも通じる部分が多いと感じています。
ー LITALICOを知ったきっかけを教えてください。
学生時代から漠然と「社会課題を解決したい」という想いがありました。当時は教育分野に関心があり、大学1年生の時にカンボジアへスタディツアーに行きました。そのとき、「過去の内戦の影響で教育を受けたくても受けられない子どもたちがいる」という現実を目の当たりにして、教育が当たり前ではない社会もあることを痛感しました。
また現地で活動する日本人起業家の方から、「NPOやNGOの支援は、寄付がなくなると立ち行かなくなることがある。ビジネスの力で、継続的に社会を変えていくことができる」という話を聞き、社会課題の解決とビジネスの両立がとても重要であると感じるようになり、ベンチャー企業を中心に就職活動をしているうちにLITALICOに行きつきました。
ー LITALICOの入社を決めた一番の理由はなんですか?
最初に抱いたLITALICOの印象は、「社会を良くするために、本気で考える人たちがいる会社」だということでした。最初にインターンシップに参加したのですが、当時事業部長だった方や役員の方から、自分たちの立案した内容に対してかなり厳しくフィードバックをいただいたんです。それで、「ここでなら新卒で入社したら本気で事業と向き合うことができ、自分自身も成長できそうだ」と前向きに感じました。
「まずはスキルをつけてから、社会貢献性の高い分野に転職しようか」と迷っていた時期もありましたが、面接担当の方がおっしゃった、「今やりたいことがあるなら、今やればいいじゃない!」という言葉で決意ができ、LITALICOへの入社を決めました。
利用者さんとの対話で痛感した「相手目線」の重要性
ー 入社してからどのような業務を担当されましたか?
2017年に新卒でLITALICOに入社し、LITALICOワークスのジョブコーチとしてキャリアをスタートしました。もともと子どもの教育に関わりたいと思ってジュニアを第一志望で出していたので、少し意外な配属先ではありました(当時の新卒採用は、入社後の研修を経て職務適性などを鑑みて配属先を決める仕組み)。
一方で人事の方が、「成人してから社会に出ていく部分の支援をLITALICOワークスで経験して、教育のその先を見据えることで、将来的にお子さまの教育に携わる際に還元できることもあるのでは」と言ってくださって。たしかにそうだと思い、LITALICOワークスでチャレンジすることに決めました。
結果的にワークスでの経験は自分の成長に繋がるものばかりです。今いる場所は3拠点目ですがそれぞれの拠点や地域で新しい学びがあり、新卒で入社した身でも、キャリアを広げるチャンスをたくさん貰えていると実感できるのがありがたいです。。昨年の10月からは、センター長として拠点運営に携わっています。
ー 利用者さんとのエピソードで印象に残っているところはありますか?
印象に残っているのは、コミュニケーションに苦手意識のある利用者さんへの支援です。私たちはその方が他の人とうまく話せるようになることを一つの目標にしていましたが、その方はパソコン作業が得意な方だったので、強みを活かせるように、他の利用者さんにパソコン操作でわからないところがあったらを教える「先生役」をお任せしてみることにしたんです。
すると、少しずつ自分に自信をつけて下さったのか、最終的には人との会話だけでなく企業での面接でもうまく受け答えができるまでになった、という利用者さんの例がありました。「話せるようになること」など、目の前の課題解決だけに固執するのではなく、その人の得意なことに着目することで、最終的にはもともとお持ちだった課題の解決や、新たなスキルの獲得に至ることもあるということを実感しました。
ー 反対に苦労したことはありますか?
実は入社1年目に、利用者さんを意図せず傷つけてしまい、ご指摘をいただいたことがあります。私にとっては雑談のつもりで話した内容が、その方にとってはとても重要なことだったんです。
他にも、チームの先輩が利用者さんと接する姿を見て、「ほんの少し伝え方を変えるだけでこんなにも利用者さんに響くのか」と驚くこともありました。この仕事は、自分の価値観や感覚だけで相手を判断せず、相手にとってどんな伝え方がいいのか、ときには何を伝えるべきでないのか、しっかりを考える必要があると痛感しました。
ー 改めて、新卒入社してから得られたスキルや学びはどんなところにありますか?
「自分の感情と仕事の線引き」を意識することはもちろん、利用者さんとのやり取りや仕事の中で対応に悩むことがあったら、一人で抱え込まず、チームで相談しながら進めることを大切にするようになりました。自分の培ったノウハウを他者とも共有しながら、よりよい支援に繋げていくというLITALICOの文化が、私を支えてくれていると感じます。
未経験で入社した自分にとって「就労支援」はひとつの挑戦でした。経験豊富な先輩たちに囲まれる中で、自分にできることや提供できる価値は何だろうと常に考えるようになりました。そして、個人で支援するのではなく、「チームとして支援を届ける」ことの大切さを支援員として従事するなかで学ぶことができたと感じています。
「個」から「チーム」へ。視点を変えることで見えた新たなやりがい
ー 5年目でセンター長の打診を受けた神谷さん。どのような点が評価されてセンター長を任されるようになったのでしょうか?
センター長の仕事は、利用者さんの現状を把握し、数値の予測を立てて予算内に達成できる計画を立て、予算内での達成が難しいのであれば、達成するためにどうしていくかを考えて実行していくことです。最初に声がかかったときは自分に務まるか不安でしたが、目の前の仕事を常に自分事として捉えて考えることや意見のアウトプットは大切にしていました。その点を評価していただけたのかなと思っています。
ー センター長のやりがいはどんなことですか?
これまでは目の前の利用者さんの就職を実現させることが一番のやりがいでした。しかしセンター長になってからは視点が変わり、「いかにチームとして良い支援を届けられるか」を考えるようになりました。
スタッフ一人ひとりが、自分のやりがいを追求しながら、いきいきと働けるようにサポートすることが私の役割です。「自分が直接支援するのではなく、チーム全体のパフォーマンスを上げることで、より良い支援に繋げていく」ことは、自分にとっての新たなチャレンジで、悩むことも多いですが、同時にとても面白く感じています。
ー 最後に、就職活動中の学生や転職を考えている方へメッセージをお願いします。
LITALICOは、失敗を恐れずに挑戦できる環境が整っていると思います。新しいことに挑戦して失敗したとしても、「じゃあ次どうする?」と前向きに一緒に考えてくれる仲間がたくさんいます。だからこそ、他ではできない経験を積むことができます。
また、この仕事は本当にたくさんの人と関わります。利用者さん、利用者さんのご家族、企業の方、そして一緒に働くスタッフ。多様な価値観に触れることで、自分自身を客観視でき、人として成長するための機会を多く得られていると感じます。
誰かの役に立ちたい、社会を変えたいという想いがあるなら、ぜひ一歩踏み出してほしいです。その想いを、行動に変えられる場所がLITALICOにはあります。